精度の良い墨付けで使う”墨つぼ”と”墨差し”と”つぼ糸・つぼ綿”そして手入れ方法

精度の良い墨付けをするうえで必要な墨つぼと、おすすめの種類や糸などを簡単にまとめました。

技能検定などで正確な作品を作るには、加工の精度はもちろんですが、墨付けの良し悪しで
完成品に大きな差が出ます。まずは使いやすい墨つぼやスミサシを用意して、練習することをお勧めます。

墨つぼ

  • 墨つぼ本体は大きなくくりで、自動巻きと手巻きがあるので使いやすい物を選択します。
  • 糸との相性があるので糸の種類や細さなど考慮します。

 

自動巻きの墨つぼ

  • 自動巻きではスミサシをつける部分が大きく作られているものがいいです
  • 細い糸は切れやすい

 

一般的な自動巻き

 

▼現場で多く使用されているタイプ

 

スミサシの使いやすさを重視される方は口の広いタイプが良いです。

 

口の広いタイプの自動巻き

▼口が広くスミサシを使用しやすいタイプ

現場での通常使いされている方も多いようです。

●タンクの口が広く、フタも大きく開き、墨差しが使いやすくなっています。また、ゴムパッキンを使用した墨漏れ防止の密閉型タンクです。

●墨付きをよくする「墨付けボタン」付です。

●糸押えガイドは90°毎にカチカチと回ります。

●墨タンクは容量80mlとタップリ入ります。

●本体裏に糸通し棒をセットしました。

引用元   シンワ測定株式会社

 

手巻きの墨つぼ

  • 細い糸を使っても切れずらい
  • 口がとても広いので墨付けしやすい

 

こだわりの木製墨つぼ

木製は高い位置から落とすと壊れてしまいますが、やはり本格派

 

▼ケヤキ製の墨つぼもおすすめ

 

新若葉 木製墨つぼは現在でも手彫り墨壺を作り続けている、二代目壺静さんの作る壺静です。

比較的、木製墨つぼでは購入しやすい価格帯だと思います。

 

プラスチック製

▼何より安価で壊れにくい

ロングセラー商品です

 

 

つぼ糸

  • 墨含みのいい純絹つぼ糸がお勧め
  • 細い糸であるほど切れやすいので合った好みの物を選ぶ

 

純絹つぼ糸

細く切れやすいので、毎回カルコを巻きなおすことが必要。

 

その分、とても細くキレイな線が打てます。

 

▼墨付け精度の追求仕様品

 

 

化繊糸

  • 油分を除いた坪糸
  • 耐久力があるので自動巻きに最適
たくみ カラー坪糸 (品番:170) 約0.55mm×30 170

 

墨汁の種類

 

タジマ(Tajima) スーパー墨汁このタイプは乾燥しても固まらない利点があります、しかし固まらないということは、にじみやすさにつながります。

 

墨のキレイさを追求する方は呉竹 清書用墨滴のような墨汁をおすすめします。

 

しかし、墨が固まりやすいのでつぼ綿・つぼ糸も固まってしまうので検定試験用では、ジップロック などに墨つぼごと入れて管理します。

 

細く書けるスミサシ

竹の墨差しと金属製の墨サシがあります。

現場での墨付けや検定試験でも10倍以上長く引け、そして細いたくみ カーペンター墨差し などの金属製がお勧めです。

 

刃先は砥石で砥げますが、ぶつけると先が開いてしまい調整しきれなくなるので取り扱い注意

使用のたびに、水洗いすると長持ちします。

  • 砥石での研磨は鋭角すぎると墨付けしにくいので、使いやすいとこまで砥石や紙ヤスリで刃先を調整します

 

▼金属製スミサシ種類も色々

 

 

つぼ綿

 

セルロース綿

たくみ マルチ壺綿は吸水性が抜群で自由に変形するセルロース綿を使用しています。

スミサシで墨付けする時は天然綿に近いこのタイプがいいです。とても墨含みが良くたくみ 純絹坪糸 との相性も抜群です。

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